新石器時代の東アジア[10]

歴史時代 B.C.2000年頃~

中国ではB.C.2000年頃から歴史時代に入る。紀元前20世紀頃、黄河、長江、漢水などの大河流域に城郭をもつ小国家が出現する。夏王朝が始まったのもこの頃とされる。殷からは文献と出土資料でその存在を証明でき、殷、周、春秋戦国、秦、前漢、新、後漢と続く。
韓国では新石器時代の終わりをB.C.1000年頃におく。新石器時代晩期をB.C.2000年頃~B.C.1000年頃とし、この後の時代を『無文土器時代』(無文土器の出現はB.C.1500年頃)と呼ぶ。無文土器時代は、前期(B.C.1000年頃~B.C.700年頃)、中期(B.C.700年頃~B.C.300年頃)、後期(B.C.300年頃~B.C.100年頃)に分けられている。新石器時代晩期に穀物栽培農業が始まり、無文土器時代中期に青銅器が、無文土器時代後期に鉄器が中国から伝わった。
B.C.108年、漢の武帝が現在の平壌に楽浪郡を設置した。これ以降の歴史は『漢書』『後漢書』『三国志』などに記されており、当時の様子を文献で確認することができる。日本もB.C.100年以降の歴史は『漢書』『後漢書』『三国志』などの文字資料を利用して研究することができる。
しかし、新石器時代がいつ終わったのか断定するのは難しい。縄文時代を新石器時代とする考えもあるが、日本の考古学会では弥生時代の始まりをいつにするかで論争になっている。

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