檀家の主人が僧侶に言った。
「いまでも息子が硬くなるようなことはあるんですか?」
僧侶が笑って言った。
「そうですね。私も人の子ですから。ひと月に三回程度でしょうか」
「さすが、修行している方は違いますね。わたしなんか、妙齢の女性を見るたびに硬くなってしまうんですよ。まったくもってお恥ずかしい」
「でも、ひとつ困ったことがあるんです」
「お坊様がお困りになることって、いったい何なんですか?」
僧侶が頭をかきながら答えた。
「実は、一度硬くなると、十日間ずっと立ちっぱなしなんです」
月に三回
