ジャンル:ロック、ブルース、ロカビリー、演歌、歌謡
活動期間:1988年~1989年、1994~1995年、2005年
レーベル:東芝EMI/イーストワールド、SWIM RECORDS
メンバー:ZERRY(ボーカル・ギター)、TOPPI(ギター)、BOBBY(ベース)、PAH(ドラムス)
『ザ・タイマーズ』(The Timers)は、忌野清志郎によく似ているZERRYが率いる4人組の覆面バンド。「ロックとブルースと演歌とジャリタレポップスのユーゴー」をコンセプトに結成されたバンドという設定。メンバーは以下のとおり。
★ZERRY(ゼリー)
リードボーカル、ギター、ハーモニカ担当。RCサクセションの忌野清志郎に似た人物という設定。
★TOPPI(トッピ)
ギター、バックボーカル担当。MOJO CLUBの三宅伸治に似た人物という設定。
★BOBBY(ボビー)
ウッドベース担当。ヒルビリー・バップスの川上剛に似た人物という設定。
★PAH(パー)
ドラム担当。MOJO CLUBの杉山章二丸に似た人物という設定。
ザ・タイガースのパロディバンドということにもなっており、バンド名も同バンドをもじって付けられています。各メンバーの名前も、ジュリー(沢田研二)、トッポ(加橋かつみ)、サリー(岸部一徳)、ピー(瞳みのる)を思わせます。バンド名には『タイマーズ=大麻S』の意味が込められて、歌詞の中にそれっぽいニュアンスが出てきます。当初は「マヤクズ」「ヘロインズ」という、より直接的なバンド名も候補として挙がっていたそうです。
バンド結成の直接の原因は、反原発のメッセージが入ったシングルとアルバムを東芝EMIが発売停止にしたことです。この事件はボクもよく覚えています。ボクの友人たちはみんな東芝に対して憤慨していました。どうしても歌いたかった清志郎は、周りにいたアマチュアをバンドに引き込んで『ザ・タイマーズ』を結成しました。まず、あちこちでゲリラライブを行って練習した後、満を持して1988年8月6日の『広島平和コンサート』に飛び入り参加して、おなじみのナンバーを演奏しました。その様子はNHKのBS1で放映され、ボクも友達が録画したビデオで何十回も観ました。
このバンドでもっとも有名な出来事は『FM東京事件』でしょう。フジテレビの歌番組『ヒットスタジオR&N』(生放送)で、演奏する予定のなかった未発表曲を突然歌った事件です。タイマーズの楽曲を放送禁止にしたFM東京とFM仙台を誹謗中傷する歌詞が含まれていたため、放送終了後、大問題となりました。YouTubeにこのときの動画がまだアップされている(タイマーズ・放送事故で検索)ので、興味のある方は是非観てみてください。紹介したい動画がいっぱいあるのですが、全て海賊版なのでココではアップできません。
スタジオ録音盤のアルバムは『TIMERS』1枚だですが、ライブ盤は『復活!! The Timers』と『不死身のタイマーズ』があります。サブスクでもいろんな曲が聴けますが、未発表曲が入った3枚組のCD集『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』がオススメです。
タイマーズ最大のヒット曲は、ファーストシングルの『デイ・ドリーム・ビリーバー』です。モンキーズのカバーですが、日本語で歌われていて、作詞は清志郎です。歌詞に出てくる彼女は、継母とのことです。某コンビニのCMで使われていたので、ほぼ全ての日本人が耳にしていると思うんですが、若い人たちはこれがタイマーズの曲だって知らないんですよね~。残念!