【第13代】西川王(薬慮)[13-1]

 西川王(西壌王ともいう。在位:270~292年)は、諱を薬慮(もしくは若友)という。中川王の第二子である。聡明、穎悟で仁があり、民は王を敬愛してやまなかった。
 中川王の8年(255年)に王太子となり、23年(270年)冬10月に王が薨去したので、太子が即位した。

 2年(271年)春正月、西部(高句麗五部のひとつ)の大使者の于漱の娘を王后にした。
 秋7月、国相の陰友が逝去した。
 9月、尚婁を国相に任命した。尚婁は陰友の子である。
 冬12月、王都で地震があった。

 3年(272年)夏4月、霜が降り、麦を害した。
 6月、大干魃に見舞われた。

 4年(273年)秋7月、飢饉が起こり、国倉から穀物を出して民に施した。

 7年(276年)夏4月、新城(中国遼寧省撫順市)で田猟を行い、白い鹿を捕獲した。
 秋8月、王が新城から都へ戻った。
 9月、瑞鳥の神雀が、王宮の庭に集まった。

タイトルとURLをコピーしました