はらわたの具合

あるとき、嫁入り前の娘が父親の一物を見て母親に尋ねた。
「父上の腰にぶら下がっているアレは何ですか?」
返事に窮した母が慌てて答えた。
「あれは“はらわた”よ。お腹の中の物が出ちゃったのね」
娘が感心した様子で言った。
「そうですか。あまりに珍しかったものですから。ちょっとドキッとしてしまいました」
数年後。
結婚した娘が帰省した。
嫁ぎ先の貧乏を心配した母親が尋ねた。
「向こうの家はなんだか大変そうだけど、食べ物には困ってないかい?」
娘はニコニコして答えた。
「家には何もありませんけど、主人の“はらわた”が立派なんで、なんとか我慢できてます」
母親には返す言葉がなかった。

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