上の動画は3月9日のTBS報道特集で放映されたものです。エジプト考古学者の河江肖剰先生が3年前の動画で「ツタンカーメン王墓には隠れた空間があるかもしれない」とおっしゃっていたので、どれどれと思い何度も見返しました。新型コロナが落ち着いたため、長年に渡ってツタンカーメン王墓の調査研究をしているエジプト考古学者のニコラス・リーヴス氏が再調査を始めました。ツタンカーメン墓調査団の団長には元エジプト考古学相のマムデゥーフ・アルダマティ氏が就き、調査は大々的に行われました。空間がある確率が高そうな北側の壁を中心に4800mに渡って超音波調査を実施し、地上からもマイクログラビティという最新機器を使って1500カ所を調べました。
リーヴス氏は「急死したツタカーメン王の墓は、義母である『ネフェルティティ』(アクエンアテン王の正妃。ツタンカーメンはネフェルティティの実娘と結婚した)の墓地を一部流用したもので、王墓の奥にネフェルティティが存在する」と考えています。ツタンカーメン王墓の玄室は、ネフェルティティ墓の羨道を改造したものであると。調査は概ね終了し、現在は報告書を精査している段階です。アルダマティ氏は「何かがある確率は90%以上です」と発言しています。
一方、河江先生の説明は以下のようなものです。2018年にトリノ工科大学の調査チームが3つの周波数で調査したが、空間を発見することはできなかった。ただし、空洞ではなくて何か詰め物をしたような空間があるかもしれない。
詰め物というのは財宝のことなのでしょうか? ネフェルティティの墓はまだ発見されていないので、ツタンカーメン王墓の奥にネフェルティティの墓が存在する確率はけっこう高そうですね。個人的にはそんな印象を受けました。
ネフェルティティの胸像(ベルリンの国立博物館所蔵)