少し前の話になりますが、今はなくなってしまったコンビニの弁当工場を取材したことがあります。そこでは各種サラダが作られていましたが、原料のメインは中国産でした。中国の野菜には農薬と防腐剤が大量に使われているので、とにかく腐りません。
タマネギは、中国語が印字された大きな段ボールから出てきました。100個くらいのタマネギが厚くて大きな透明のビニール袋に入っていたのですが、驚いたのはタマネギが皮なしの剥き身だったことです。船便で運ばれてきたはずなので、収穫してから1ヵ月はたっていると想像されますが、ボクが目の当たりにしたタマネギ君たちは、白く輝き、とてもみずみずしかったのです。
さらに驚いたのがキャベツです。ゴリラの頭のように巨大で、葉っぱがこれでもかというほど密着していて重いことこの上ありませんでした。個人的にはかなりのショックだったのですが、工場の人たちは全然気にしていませんでした。外部の人間に平気で見せるくらいだから、感覚がだいぶ麻痺していたのでしょうね。まぁ、カットされてしまえば、サラダを口にする人が気づくことはないんでしょうけど‥‥‥。
リンガーハットなどの外食チェーンがやたらと国産材料を強調するのも、生産現場を見てしまうとよく理解できます。大手企業では必ず品質管理の担当者が生産現場をチェックするから、きっと『メイドインチャイナはヤバすぎる』と思ったんでしょうね。
中国人の名誉のために言っておきますが、農薬まみれなのは中国の庶民が食べている野菜も同様なんです。日本人的には想像できないかもしれませんが、中国人が市場で野菜を買ってきてまず最初にすることは、野菜専用の洗剤を使って商品を丁寧にゴシゴシ洗うことなんです。何もしないのはニンニクくらいです。
ボクは30年以上、日中間を行き来していますが、ボクが若かったころの中国には肥料や農薬があまりなくて人畜の糞尿を使ってました。そのため、外国人御用達の高級ホテル(当時は外国人しか宿泊できなかった)は、顧客用にビニールハウスの専用畑で野菜を栽培していました。そのため、中国に居住している日本人(出張者も含む)は、半年に一度、虫下しの薬を飲まされました。で、この薬がものすごくキツくて、高熱を発する人も少なくありませんでした。お尻から虫が出てきた人もいました。という訳で、ボクは絶対に中国製の食べ物を口にしません。皆さんも、製品の裏側に印字されている産地表記を確認してくださいね。