ヤフーニュースを読んでいたら、名古屋のCBCテレビの取材記事が転載されていて、愛知県のアサリが激減していることを知りました。アサリの産地としては熊本県(出荷量の97%が中国産だったところ)が全国的には有名ですが、実は愛知県もアサリの名産地で、生産量(2022年は約3000t)は日本一で、シェアは50%を超えているんです。漁場は三河湾と伊勢湾で、湾内は波が比較的穏やかで遠浅になっ ていて、魚貝類が生育するのに適した環境になんです。
子どもの頃、毎年春になると海へアサリ(と岩牡蠣)を採りに行っていました。母方の親戚と従兄弟が集まって、魚介類を集めて網焼きにして食べました。この頃、採って食べていたのは、今で言う大アサリのことです。深いところにしかいないので、採るのはもっぱらオトナで、子どもたちは味噌汁用のアサリや岩牡蠣、岩蟹なんかを集めていました。今は完全に違法なんでしょうけど、当時はそのへん大らかで、何を採っても何も言われませんでした。それだけたくさん棲息していたんでしょうね。
アサリが激減した原因は、ツメタガイの大量発生です。ツメタガイはタガイ科の巻貝で、アサリなどの二枚貝が大好物です。一昨年の豪雨で三河湾にヘドロが堆積したことも要因となっています。このままでは、アサリ漁はジリ貧になる一方なので、三河湾では牡蠣の養殖にトライしているそうです。汚染された干潟で養殖されたアサリは食べたくないけれど、冷凍アサリはほぼ100%中国産だし、スーパーで売られている国産アサリは小粒でバカ高いときています。だから、最近はアサリの替わりに国産のカキを使っています。