田舎と街のモンシ

俗語で門番をモンシ(門子)、蚊もモンシ(蚊子)という。
下級役人の職を得て、田舎から街へ引っ越してきた男がいた。
ある日、男が城門の前を通りかかると、
「モンシ、モンシ、ちょっとこっちへ来い!」
という声が聞えてきた。
モンシが蚊だと勘違いした男は、いっしょに歩いていた同僚に尋ねた。
「街のモンシは人が呼ぶほどデカイのかい?」
同僚が笑って答えた。
「田舎のモンシ(蚊子)は人を刺すが、街のモンシ(門子)は人に刺されるんだ」

昔の中国では『門番=男の慰み者』だったらしい。

タイトルとURLをコピーしました