虎を射る

武人の親子が夜道を歩いていた。
そこへ虎が飛び出してきて父親を咥えて逃げ出した。
息子は持っていた弓を引いて虎を射ようとした。
「父上、今すぐお助けします!」
その様子を見ていた父親が最後の力を振り絞って叫んだ。
「足を狙って射るんだぞ! 体に刺さると皮の値段が下がるから!」

この父親、自分の命よりも毛皮の方が大事なようだ。

タイトルとURLをコピーしました